pgrobertのブログ

好きな音楽や美術について。ときどき脱線。

嵐の曲に“「自己肯定感」「自分らしさ」とは何か”を見る②

5. Do my best(作詞:youth case、2008)

「確かなことはまだ何もな」いため「幸せはきっとどこかで待ってるの?」という疑問の「答えを探して夢を追いかけては/思い描いた未来のチケットを持って」いる語り手。「誰もが何か伝えたくて/まだ見ぬ自分を探してる」と思っているし「願い続ければ どこへだって ゆける」から、「僕らはいつでも自分らしく」「かわらぬ思いで」「素直に気持ち伝えたくて」「いつも待っている」という。そして「ゆずれない思いだけ 胸に刻んで」「きっと誰もが Do my best」だろうと推測しています。「とまどいながら」と同じく“確かな自分”が描けずにいるものの「Carry on」と同じく前向きな姿勢が見られることが分かります。


6. 僕が僕のすべて(作詞:100+、2008)

この曲では、語り手に「今ここにいる」自分という意識が出てきて、「人は誰も憧れ傷つき ただひとつ選んだ現在を/大切にしながら きっと生きている」のだから、「ありのままで」「誰のでもない 名もなき道を」「もう一回歩き出そう」とか、「僕は僕の 人生も運命も 抱きしめて」いくけど「確かな事は 僕が創った道 それだけは変わらない」という風に“ありのままの自分を、丸ごと大切に受け止め”られるようになっています。さらに「未完成で立ち止まった不安を 儚くも過ぎ去った時間を/ありのままの自分を受け入れたら」「今以上に 自分のこと 信じるよ」と、「今、ここ」に留まることなく先の部分まで見据えています。


7. Believe(作詞:100+、2009)

これまでとは一転、「どこまで行っても追い越せない」「時が流れて行っても 消えはしない」「遠い日の記憶」に「どこまで行ったら辿り着くの?」と惑う語り手が「一体何をしているんだろう/一体何を見ているんだろう/“僕はもう…”」と自問自答する姿が描かれています。
そのように惑いながら「小さいプライド守るため 誰かを不意に傷付ける」こともあり「この道の先はまだまだ見えず 失敗からしか何一つ学べず」にいるものの「あの頃の未来向かい 時代に期待せずも進む my life」というように、「とまどいながら」のように過去に縛られ迷いながらも、先に進もうとする姿勢が描かれています。


8. Everything(作詞:100+、2009)、season(作詞:youth case、2009)

どちらも「僕が僕のすべて」と同じくau by KDDIのCM ソングです。この頃のauのCMは、ニノが引っ越しで来た部屋から夜桜に見とれるやつと、金魚すくいで女の子(大政絢!)に大量に金魚をプレゼントするやつがすごく印象に残ってます。
さて、前者では「戻ることのできない旅の途中で/明日を信じて進みたい」「この夕立の中で一人 振り返り立ち止まることもあるけど/何も恐れはしない」、「何が大切なのか 時に見失いそうだけど/ゆずれない思いを抱え歩いていく」「その先に何が見えたとしても/後悔はしたくない/光灯し続け 明日を照らして」など、若干の迷いや挫折があっても、後戻りはせずにとにかく前へ進んでいきたい、という思いが語られています。
後者では、「誰のためでもな」い「旅立ちを決めた思い」を胸に抱いて、「思い出を抱き締めながら」「いつでも いつまでも」「歩いて」いったりとか、「分からなかったこと」が「少し分かり始めた気が」しながら「あの頃 憧れてた 未来を歩き出した」りとか、「巡る季節の中で変わりゆく僕の/変わることのない思い」があって「もう 迷いは何もな」かったりとかいう風に、月日とともに成長していくものの、過去や周りには縛られずに自分の中に去来する確かな信念を元に歩んでいこうという、「Everything」の延長ともとれる姿勢が描かれています。



To be continued......